結婚、子育て。
母であり、妻であり。
あっという間に時間が過ぎていって、
ある日、ふと、
「あ、私一人だな…」
と思う瞬間がありました。
年子、双子の三姉妹の子育てを終え、娘たちも独立していったすぐ後のことです。
元々”趣味”らしきものもそんなにあったわけでもなく、好きなことがあっても”極める”まではしてないし、しなかった。
【からっぽ】
私も子供が手を離れたのが若い方ではあるので、当然この先の人生もそこそこあるわけで。
「果たしてこのままでいいのだろうか?」と。
人が言うほどそうでもないのだけれど、自分の性格を言うとしたら、
『不器用な完全主義』
そのくせ変にこだわるところがあったりする完全主義なので、何も為さない、為されない。
後は…
『自分の辞書には”慣れる”という言葉は載っていない』
おまけに…
『家にいるのが好き(出不精なだけ)』
まぁ、めんどくさい人間なんですよ。
若い頃からずっとそんな感じで、いつだって“不足の思い”を抱えていた気がします。
夫との仲は紆余曲折あったもののそれなりに良好。
でも夫は仕事の傍ら若い頃から多趣味すぎて、正直私がいつ死んでも楽しめるものがたくさんあるからなんの心配もしていない。
「定年したダンナが毎日ゴロゴロしてる…」みたいな話をよく聞いたりするけど、うちはそれには当てはまらない。
おや?そういや、逆のパターンもあるよね?
私が残された場合に自分がどう生きていくのか。
そういえば、漠然と
「夫より先に逝きたいな」と思っていたのはそのせいだったのか。
私は何者?
さて…
何もない自分。
何かをしないといけない。
何か見つけないと。
ボンヤリとした焦りを感じるけど、急に今更何をしていいかわからない。
考えて、考えて、考えて…
…何も思いつかない…
このまま【からっぽ】なまま死んでいくのか…
精神的にもどうしようもなくなった。
(いや、ただの更年期だったのかもしれないけれど)
毎日とりあえず決まった家事をするけれど、子供達が家を出て行った後ではそこまでやることもなくあっという間に終わってしまう。
好きな読書も、文房具も、音楽も、やり直ししてみようと試みるけど、なんだか気持ちも乗らない。集中できない。
年のせいか?根気もない。
諦めかけた時、ふと閃いた。
「一人でじゃなくて、二人でだったらどうか…。」
思い返せば、すぐに子供ができて新婚旅行も行けなかったし、若い頃に夫と二人で過ごす時間はほぼなかった。
だったら、今からその時間を取り戻せるチャンスなのかもしれない。
そして答えが出た。
「夫の趣味に乗っかってみることから始めよう」
正直、夫とは正反対なタイプ。
私がインドアなのに対して夫はアウトドア大好き、とにかくじっとしていられない(いたくない)タイプ。
なので、趣味が合ったことはなかったも同然。
子育てが唯一の共通点だったから、それ以外合わなくても何とかやってこられたんだと思う。
(子育てと趣味を一緒にするのはどうかと思うけども)
私も夫の趣味には付き合わなかったし、夫も同じだったけど、子育てに紛れてそこはどこかに置いてた感じ。
子供の頃からも含め、鉄道模型、パソコン(小学生の頃から触ってた)、電子工作、無線、カメラ、DIY、3Dプリンター、熱帯魚、観葉植物、映画、スキー、登山、ダイビング、重機、バギー、キャンプ…など。
まだまだこれから増えていくと思うけど。
「キャンピングカーで車中泊旅がしてみたい」
夫が言い出したことに、私の気持ちが少し動かされた気がした。
キャンピングカーを買うのはまだ先の夢だけど、一緒に外に出よう。出かけよう。
そうしたらきっと、いろんな出会いがあるかもしれない。
そういえば振り返ってみたら、私が気乗りしなかっただけで、夫はいつも私のことも誘ってくれていたことを思い出した。
これが私の生きる道
そして今、
あの時心に決めたことで、たくさんの楽しいと思えることに出会い、それを共有できる仲間もできて、狭かった私の世界が広がっている。
あんなに悩んでいたのに、自分が好きだったことをまたやり始める気持ちも出てきた。
大好きな読書もそのひとつ。
音楽も実はピアノもアルトサックスも再挑戦してみたり。
気持ちをアウトプットすることで自分の気持ちを整理しようとnoteやブログを始めたら、気持ちが落ち着いてくるのに気付いた。
いろいろなことが相乗効果となって、今私はここにいる。
これからも生きていく。
「楽しいをサボらない!」
これが私の生きる道。
夫とも一緒に生きる道。
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