
話題の『国宝』
Audibleにて聴了。
話題になっていましたが、歌舞伎の世界はまったく素人の私が物語に入っていけるのか?
そんな不安も抱えながらの始まりでした。
紙の本も考えました。
電子書籍も考えました。
でも敢えてのAudible。
何故なら朗読が「尾上菊之助さん」だったから。
Audible版には菊之助さんの語りを堪能できる「特別音声版」も収録されています。
極道の一門に生まれ育った喜久雄。
女形としての才能を見出され歌舞伎役者の家に引取られます。
彼はやがて、その家の御曹司と切磋琢磨し芸に青春を捧げていくという物語です。
歌舞伎は伝統を重んじる重圧、試練、並々ならぬ努力の上に成り立っています。
目に見える歌舞伎界の華やかさの裏には様々な苦悩も存在します。
それを見事に流れるように表現されています。
主人公喜久雄と御曹司との生まれ育った環境の違う2人のそれぞれの苦難を乗り越えて芸の世界を生きていく姿。
菊之助さんの語りによって鮮やかに描かれていきます。
物語はもちろん、なんといっても菊之助さんの語りが素晴らしいこと!
朗読リズムや間の取り方、音感、声色。
セリフ以外の語りの声質の柔らかさと上品さ。
劇中の極道の口調、長崎弁から大阪弁への変化も自然で違和感がなく、何より歌舞伎の独特な言い回しはもちろん完璧。
歌舞伎の舞台シーンではまさに本物の役者の臨場感に圧倒されました。
全てが完璧の語りに歌舞伎の美しい所作、セリフ、舞台情景が煌びやかに目に浮かび、歌舞伎をまったく知らない私にとって青天の霹靂と言っても過言ではない素晴らしい大作でした。
最初の不安はなんだったのか、気がついたら引き込まれていました。
尾上菊之助さん、よくぞ朗読を引き受けてくださいました!と思わずにはいられません。
ちなみに私はまだ映画は観ていません。
周囲からはとにかく映像が美しい!と大絶賛の声を聞きます。
映画と原作、朗読、それぞれ違いはあるのでしょうが、どれもきっと素晴らしいに違いない!
映画館の大きなスクリーンで観たら最高でしょうね!
映画館に行かなくちゃ🎬
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